新しい氷「0(ゼロ)型の氷」の発见 水の不思议な结晶化挙动への新しい説明
大気圧下で存在する氷の种类はただ一つだけなのでしょうか?私たちが身の回りで目にする氷は滨(イチ)型の氷と呼ばれ、雪や氷河もすべてこの氷でできています。これまでは、水から氷の结晶が生まれる际にはこの滨型の氷の核が水の中に直接形成され、それがそのまま大きくなると信じられてきました。
このたび東京大学生产技术研究所の田中肇教授、John Russo特任助教らの研究グループは、この常識に反し、これまで知られていなかった液体の水に近い構造を持った新しい氷がまず形成され、それが成長する過程でI型の構造に変わっていくことを、分子動力学シミュレーションにより発見し、この氷を「0(ゼロ)型の氷」と命名しました。これまで、水がどうして-40℃付近まで冷却(過冷却)されても結晶化することなく、液体のまま存在できるかは大きな謎でした。例えば、高層大気の雲の水滴の結晶化はこのような低温になってはじめて起きていることが知られています。今回、この不思議な現象が、過冷却水の構造がI型の氷の結晶のそれと大きく異なっており、そのためI型の氷への直接結晶化が阻害されること、そして、結晶化はI型の氷より融点の低い、液体の構造と相性の良い0型の氷の形成から始まることで説明できることが明らかとなりました。
水の结晶化は自然界では、大気や生体内のシステムなどにおいて、产业界では航空、食品、エネルギー产业の分野において重要なプロセスです。例えば、巻云内で作られる氷の结晶は、地球が太阳から受け取るエネルギー(放射収支)や気候に大きな影响を与えます。今回の発见は、地球上で最も重要かつ人类にとって最も身近な相転移の一つである水の结晶化という现象について私たちの知识を根底から変える可能性があります。
论文情报
John Russo, Flavio Romano, and Hajime Tanaka,
“New metastable form of ice and its role in the homogeneous crystallization of water”,
Nature Materials Vol. 13, No. 7, (2014), pp. 733 – 739, doi: 10.1038/nmat3977.


