糖心破解版

东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

黄色の表紙にローマの彫刻と浮世絵

书籍名

テルマエ お风吕でつながる古代ローマと日本

着者名

青柳 正規、

判型など

192ページ、叠5変、并製

言语

日本语

発行年月日

2023年9月

出版社

青幻舎

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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仕事柄、一般向けに古代ローマ美术について话さなければならないことがある。いったい何について话せば兴味を持ってもらえるか、と悩むことになるわけだが、ヤマザキマリさんの漫画『テルマエ?ロマエ』とその映画化は、この悩みを大幅に解消してくれた。帝政期のローマにテルマエという大规模公共浴场が存在し、入浴を楽しむ文化が存在したことが広く知られるようになり、多くの日本人が古代ローマを身近に感じるようになったからである。
 
本书は2023-2024年に、山梨県立美术馆、大分県立美术馆、パナソニック汐留美术馆、神戸市立博物馆で开催された展覧会の図録である。ヤマザキマリさんの协力のもと、东京大学名誉教授である青柳正规山梨県立美术馆长と私が全体を监修した。漫画や映画で古代ローマに関心をもった人に、その生活や文化についてより详しく知ってもらうのが狙いである。
 
第1章では古代ローマ世界における都市のくらしを绍介し、第2章でテルマエという巨大建筑と、そのルーツであるギリシアの运动施设の水风吕や医神の神域における入浴を取り上げた。テルマエには冷浴室、温浴室、热浴室があり、ローマ人はそれらを巡って长汤を楽しんだ。热い汤につかって癒しを得るところは日本の入浴に极めて近く、それだけにわれわれにとって、テルマエの心地よさは身近なものだ。
 
もちろん违いもある。最大の相违点は、テルマエに付随している运动场だ。これは、テルマエ建筑のルーツのひとつが古代ギリシアの运动施设であり、运动と水浴びが密接に関係していたためだ。そこから大型の水风吕が発达し、その后ローマにおいて、加热设备を备えた大规模なテルマエが発达したのである。
 
第3章は、テルマエを饰っていた美术についてだ。海から生まれたヴィーナス、アスリートを守护するヘラクレス、医神アスクレピオスやアポロ。大量の彫刻がテルマエには置かれていたが、それらは场の意味を考虑した上で选び取られたものだった。
 
第4章は、日本の入浴文化のパートである。『テルマエ?ロマエ』の主人公ルシウスが古代ローマと现代日本の风吕を往还したのだから、展示でも日本の风吕は欠かせない。ただし日本の絵画や书は伤みやすく、长期にわたる展示ができない。そのため日本パートの内容は、会场ごとに异なるものとなった。しかし本书を见ていただければ、日本における风吕や温泉の始まり、别府温泉や有马温泉にまつわる信仰と伝承、戦后の住宅における内风吕の発达などを、顺を追って理解することができるだろう。
 
ひと世代前に比べると、いまの日本では自国文化に対する関心と评価が格段に高まっているように思う。それはもちろん望ましいことなのだが、しかしそれが远い世界への无関心になってしまうのではないかという危惧も抱く。日本文化を正しく理解するためには、その理解を相対化するような别の视座をもつことが不可欠だ。その视座は、现代日本から远いほどよい。この世界をより公平にみわたせるよう、2000年前の古代ローマを関心のひとつに加えてもらえれば、それにしく喜びはない。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 教授 芳賀 京子 / 2025)

本の目次

ローマ人の入浴 青柳正规
テルマエと美术 芳贺京子
古代ローマの浴场と温泉 ロザーリア?チャルディエッロ
テルマエと私 ヤマザキマリ
 
序 章 テルマエ 古代都市ローマと公共浴场
第1章 古代ローマ 都市のくらし
1. 庶民の日常
2. 娯楽
3. 饗宴
第2章 古代ローマの浴场
1. アスリートと水浴
2. 医療と健康
3. 女性たちの装い
4. テルマエ建築と水道技术
第3章 テルマエと美术
第4章 日本の入浴文化
1. 入浴と信仰
2. 戦国武将と温泉
3. 江戸の入浴文化
4. 近代以降の入浴文化
 
山梨県の温泉 太田智子
别府の温泉文化 吉田浩太郎
内风吕の移り変わり 萩原敦子
有马温泉~いにしえから爱され続けた温泉地~ 铃木更纱

関连情报

展覧会:
テルマエ展 お风吕でつながる古代ローマと日本
山梨県立美术馆 特别展示室 2023年9月9日~11月5日
大分県立美术馆 2023年11月25日~2024年1月21日
パナソニック汐留美术馆 2024年4月6日~6月9日
神戸市立博物馆 2024年6月22日~8月25日

 
书籍绍介:
【図録開封の儀】「テルマエ展」 お風呂をテーマに古代ローマと日本をポップに比較 (美術展ナビ 2024年5月14日)

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