糖心破解版

东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

分身ロボットと人間が交流しているイラスト

书籍名

岩波ジュニアスタートブックス 分身ロボットとのつきあい方

着者名

判型など

126ページ、叠6判、并製

言语

日本语

発行年月日

2024年12月18日

ISBN コード

9784000272605

出版社

岩波书店

出版社鲍搁尝

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「私たちはこの社会で、どのように生きていたいのか」――本书を通して私が投げかけたいのは、この问いです。
 
私は科学技术社会論 (STS) という分野で、科学技术と社会の関係を研究しています。現在は東京大学东京カレッジを拠点に、株式会社オリィ研究所が開発する分身ロボット「OriHime (オリヒメ)」を通じて社会参加をする「パイロット」さんたちの協働研究を行っています。これまでの研究を通じて、「働くこと」「生きること」「つながること」の意味を、科学技术と社会の交差点から問い直してきました。
 
本書の中心には、身体的な障害などにより自宅や病院から自由に外出することが難しい状況にありながらも、分身ロボットを遠隔操作して社会参加するパイロットたちの姿があります。彼ら彼女らが、カフェ店員での接客を楽しんだり、新たな人との出会いに喜びを感じたりすることが、どのように自身の尊厳や社会とのつながりを取り戻すきっかけになっているのか、単なる「省力化のための技术」ではない、分身ロボットが拓く新しい可能性を、パイロット自身の語りを通じて丁寧に描きました。
 
また本書では、「ロボットによって身体的な制約を超えていける」という技术がもたらす可能性を示しながらも、その利用法や社会的な文脈に対して注意を促す視点を心がけました。「どこでも働けるから、無理をしてでも働ける社会」にするのではなく、「無理をしなくても良い働き方」を実現する技术として、分身ロボットを捉えてほしいと考えています。
 
印象的なのは、あるパイロットが「寝たきりで体が动かないけれど、自分の意思でロボットを动かして働けることに大きな喜びを感じている」と语ってくれたことです。その言叶を通じて気づいたのは、健常者には当たり前すぎて気が付きにくい「动ける喜び」という视点があるということ、そして「动けないこと」自体よりも、「社会とのつながりが断たれること」が本质的な苦しみであるということでした。
 
さらに、本书ではロボットを介したコミュニケーションによって、「かわいそう」という一方的な视线が「対等な関係」へと変わっていく様子も绍介しています。外见や先入観に左右されないコミュニケーションがもつ力を、多くの方に本书を通じて感じていただければと思います。
 
本書を通じて、技术が「できることを増やす」だけでなく、「どのような社会を、誰の視点から築いていくのか」という根源的な問いに目を向けてもらえたら幸いです。分身ロボットという存在を入り口に、私たちが生きたい社会の包摂性や、自分自身が誰とどのようにつながって生きていきたいのかを、ぜひ考えていただきたいと願っています。
 

(紹介文執筆者: 东京カレッジ 准教授 江間 有沙 / 2025)

本の目次

はじめに
 分身ロボットを知っていますか?
 小学生、翱谤颈贬颈尘别に初めて出会う
 人と机械の関係性について考える研究
 
第1章 分身ロボットを何のために使うのか
 分身ロボットの特徴
 动き回るロボット
 复数人で一台のロボットを动かす
 忙しい现代社会
 「无理をしない」という掟
 技术を何のために使うのか
 
第2章 分身ロボットのパイロットになる
 翱谤颈贬颈尘别パイロットさんってどんな人たち?
 翱谤颈贬颈尘别パイロットさんの绍介
 分身ロボットを使って働くことで生じた変化
 分身ロボットを使った接客ってどんな感じ?
 生身の自分と分身ロボットの自分の使い分け
 だれもが分身ロボットを使える社会へ
 
第3章 分身ロボットを通して考える社会
 分身ロボットとめざす社会
 分身ロボットが直面する课题
 「カフェ」としての今后の方向性
 人とロボットの境界线
 
おわりに
 自分もパイロットになってみて
 分身ロボットがあれば他の支援はいらない?
 技术に依存しないことの重要性
 あたりまえに気づくことと、その仕组み
 
 もっと知るために
 あとがき

関连情报

[株式会社オリィ研究所] 分身ロボットカフェDAWN ver.β(p.2-4, p.42-44)

 
[Cybernetic-beingプロジェクト] 小学生が考える分身ロボットと2050年の未来(p.5-13)

 
[Cybernetic-beingプロジェクト] 一人で複数台のロボット操作実験(p.25)

 
[iPresence社] 病院や自宅から分身ロボットで学校参加(p.28-29)

 
[iPresence社] 分身ロボットを入院中の生徒が利用(p.28-29)

 
[Cybernetic-beingプロジェクト] 複数人で一台のロボット操作実験(p.29-30)

 
[株式会社オリィ研究所] 特別支援学校の生徒さんたちの就労体験プログラム(p.74-75)

 
[東京大学东京カレッジイベント] 本書の紹介とパイロットさんとの会話

 
■この本で绍介した翱谤颈贬颈尘别パイロットさんの齿のアカウント
カーリーさんのアカウント

 
ゆきさんのアカウント

 
ナオキさんのアカウント

 
翱谤颈贬颈尘别パイロットさんたちの绍介ウェブサイト

 

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