
书籍名
ケンブリッジ英语百科事典
判型など
672ページ、础4判
言语
日本语
発行年月日
2024年11月1日
ISBN コード
978-4-254-50035-6
出版社
朝仓书店
出版社鲍搁尝
学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)
英语版ページ指定
広く深い英語の森を、深い知識に裏付けられたわかりやすい解説を読みながら、著者とともに歩くことができる、ガイドブックのような本である。これだけの広範囲にわたる事典を一人の研究者が書いたということに驚嘆せざるを得ない。時代を超え、分野を超え、さらには地域を超えて、縦横に歩き回ることができる。本書は、2名の監修者、5名の监訳者のもとに総勢32名に及ぶ研究者 (それぞれの分野の専門家) が分担する形で5年近くの歳月をかけて完成した翻訳書であるが、原書の幅広さ、奥深さがこの翻訳体制を必要としたのである。
原書は英語にかかわる百科事典としては類のないベストセラーであるが、初版の出版 (1995年) 以来、どの言语にも訳されたことはなく、本書が初めての翻訳の試みであることを、翻訳作業を開始したあとで著者から知らされた。さもありなん、と思う。翻訳が困難な理由は多々あるが、何より、扱われる英語表現が、さまざまな口語表現や非標準的な用法、言葉遊びなどを多く含んでおり、英語話者以外には正しく理解することが難しい上に、理解できても他の言语に置き換えることが難しいものが多い。さらに、見開き2ページで完結するレイアウトも、翻訳の難しさの要因となった。実際、著者は、日本语版に寄せた序文で、「翻訳不可能だろうと考えていた」と述べている (本書p.i)。しかし、できあがった本書は、正確さと読みやすさを兼ね備えた、誰にも楽しめる良書になった。著者も、上記の発言の後に、「素晴らしい日本语翻訳チームの専門的な識見と細部に至るまでの周到な目配りのお陰で、私が間違っていたことを喜んで認めたい」と続けている (本書p.i)。
私自身は語のレベルの研究を専門としており、本書II部の監訳とその一部分の翻訳を担当した。そこに描かれるのは、たとえば、ワインの味を記述するのに、“flat” (平板な)、“stringy” (筋張った) など本来味覚を表すわけではない形容詞がどのように使われているか、という説明であったり、スリーマイル島の原子力発電所事故に関連して爆発を “energetic disassembly” (エネルギー分解)、火事を “rapid oxidation” (急速な酸化) と言ったというような、欺瞞にもつながることばの使い方 (二重語法 (double speak)) であったり、日本语だったらこういう例が挙げられるな、と思いながら楽しむことができる。常に外来 (非ゲルマン系) の語の流入にさらされてきた英語の歴史の中で、どのように外来の語が根付いているかを説明したあとには、非ゲルマン系の語を使わない「純化した英語」を守ろうとしたウィリアム?バーンズが “synonym” (同義語) の代わりに “matewording” (訳すなら「なかまことば」という感じだろうか) という語を用いることを提唱したことなどが紹介される。(試しに、たとえば新聞記事の一段落の日本语を、漢語も外来語も使わずにやまとことばだけで書き直してみよう。難しさと面白さがわかるのではないだろうか。) うーむ、知らないことばかりだ、私は語レベルの研究が専門だなどと言って良いのだろうか、と思いながら訳したコラムも多い。
このように、本书は着者の该博な知识に里打ちされた兴味深い话が、専门ではない読者にもわかりやすく提示されている。たまたま开いたページを気軽に読んで散歩気分になるもよし、兴味のある分野に狙いを定めて奥深くまで探検に出るもよし、英语の面白さに触れて英语が好きになってもらえたら、うなりながら訳した苦労も报われるというものである。
(紹介文執筆者: 多様性包摂共创センター 特任教授?名誉教授 伊藤 たかね / 2025)
本の目次
I 英语の歴史
2 英语の起源
3 古英语
草創期/古英語の言语資料/最古の英文学/古英語の文字/古英語の発音/古英語文法の特徴/古英語の語彙/語彙的侵略/古英語の方言
4 中英语古
英语からの変化/中英语コーパス/チョーサーの伟业/中英语のつづり/ノルマン人の影响/中英语の発音/中英语の文法/中英语の语汇/中英语の方言/中期スコットランド英语/标準英语の起源
5 初期近代英语
过渡期のテキスト/圣书の时代/ルネサンス期の英语/シェイクスピアの影响/钦定訳圣书/正书法の登场/ルネサンス期の句読法/音変化/初期近代英语の文法/安定性を求めて/ジョンソンの辞典
6 近代英语
規範文法の台頭/新しい国家,新しいテーマ/米国のアイデンティティー/規則を破る/変種に対する気づき/文学者の発言/ディケンズの言葉/今も人の記憶に残る/最近のトレンド/言语学的ミーム
7 世界の英语
方言差/黒人英語/南半球/ニュージーランド/南アフリカ/南アジア/植民地のアフリカ/東南アジアと南太平洋/世界語/何百万人? 拡大円圏/標準英語/英語の将来/1つの言语か多くの言语か/脅威の英語/脅かされる英語/ENGLEXITかA NEW/ENGLENTRANCEか?/ユーロ英語
II 英语の语汇
8 レキシコンの性质
语汇素/英语のレキシコンはどれくらい大きいか?/略语/固有名词/あなたのレキシコンはどれくらいの大きさか
9 レキシコンの形成
本来语汇/外国语からの借用语/语汇の构造/独特な构造/语汇创造/文学での新语作成法
10 语源学
意味変化/民间语源/名前/新世界の英语の地名/人名/物の名前
11 レキシコンの构造
意味の场/シソーラス/歴史シソーラス/语汇の构造
12 レキシコンの诸侧面
含みのあるレキシコン/生きているレキシコン/死にゆくレキシコン,/死んだレキシコン
III 英文法
13 文法神话
「~を知っている」と「~について知っている」/伝统文法/重要な教科/规范文法/21世纪の遗产/文法の主要な部门
14 语の构造
形容词/名词:数/名词:格/动词
15 语类
类の感覚/名词类/代名词类/形容词类/副词类/动词类/前置词类/接続词类
16 文の构造
文の诸タイプ/文构造の诸レベル/文の机能/节要素/句/动词句の意味/多重文/多重构造/そのほかの统语的论点/评言を加える/発话を伝达する/文の情报/文を越えて/文法の逆説
滨痴 英语の话しことばと书きことば
17 音声体系
母音/母音の解説/母音の体系/子音/音节/连続した発话/韵律/音象徴/実际に行われている発音
18 书记体系
アルファベット/文字の特性/文字の分布/文字象徴/笔跡分析/文字论的多様性/そのほかの図形的な応用例/英语のつづり字/つづり字改革/句読法/変わりゆく句読法/句読点/句読点问题
V 英语を使うこと
19 さまざまな谈话
談話の構成/ミクロ言语学研究/語用論/認知的アプローチ/テクストと言语変種/話しことばと書きことば/混合媒体/独話と対話/対話における予期せぬ特徴/独話における変異/対話における変異/新たなテクストの世界/汎時性
20 地域的変异
国际と国内/英语圏の1日/2つのモデル/アメリカ英语とイギリス英语/アメリカ英语における地域的変异/イギリス英语の変异/イングランドの方言:昔と今/スコットランド英语の変异/ウェールズの英语/アイルランド英语/カナダ英语/カリブ海英语/クレオールの特徴/オーストラリア英语/ニュージーランド英语/南アフリカ共和国の英语/新しい英语たち:予备的议论/新しい规準/文化の话
21 社会的変异
RPよ,安らかに?/規範的態度/性の問題/変化の速度/職業による言语変種/宗教の英語/科学の英語/法律の英語/平易な英語 (プレイン?イングリッシュ)/政治の英語/会話における雄弁術/ニュースメディアの英語/ジャーナリズム言语学/テレビ?ラジオ放送/スポーツ実況中継/広告の英語/制限された英語/新しい流行/新技术
22 个人による変异
逸脱/ワードゲーム/規則破りの言语変種/ことばの縁/言葉によるユーモア/コミック?アルファベット/言语変種によるユーモア/文学的観点から見た自由/言语学的観点/視覚的形式/文法的観点から見た自由/談話的観点から見た自由/言语変種の観点から見た自由/アイデンティティーの実証/法言语学
23 电子通信上の変异
EMCにおける4つのジャンルと/その特徴/予測不可能性/新しい媒介/インターネットのルドリング/EMCに対する認識/語彙の特性/文字の視覚的特徴/書記学的な特徴/新しい句読点/絵文字/文法的な特徴/自由散文/談話の特徴/語用論的な特徴/アスキーアート/句読点アート/検索言语学/研究の方向性
VI 英语について知る
24 母语としての英语の习得
文法の発達/基盤となる年齢/言语の産出/治療的介入/欠損のある言葉
25 英语学习の新しい方法
コーパス革命/ウェブのコーパス?/インターネット时代/狈グラム/さまざまな辞书/辞书の巨人たち/オックスフォード英语辞典/古いものに新しいエントリーを/いくつかの新机轴/ワードツリー搁/英语の认可/情报源と资源
関连情报
中岛平叁 东京都立大学名誉教授
田子内健介 埼玉大学教育学部教授
监訳者
児马 修 东京学芸大学名誉教授 (滨部监訳)
東京大学多様性包摂共创センター特任教授 (II部監訳)
中岛平叁 东京都立大学名誉教授 (III部監訳)
千叶修司 津田塾大学名誉教授 (滨痴,痴滨部监訳)
藤井洋子 日本女子大学名誉教授 (痴部监訳)
訳 者 ( )内は担当箇所
中岛平叁 东京都立大学名誉教授 (序文,1章,III部扉,13章)
児马 修 东京学芸大学名誉教授 (滨部扉,2章,5章)
保坂道雄 日本大学文理学部教授 (3章)
内桶真二 茨城女子短期大学表现文化学科教授 (4章)
服部义弘 静冈大学名誉教授 (6章)
井川壽子 立正大学文学部教授 (7章 pp.98-109)
池頭純子 大妻女子大学短期大学部家政科教授 (7章 pp.110-125)
伊藤たかね 東京大学多様性包摂共创センター特任教授 (II部扉,12章 pp.191-199)
磯野达也 成城大学社会イノベーション学部教授 (8章)
长野明子 静冈県立大学大学院国际関係学研究科教授 (9,10章)
杉岡洋子 慶應義塾大学名誉教授 (11章 pp.166-173)
由本陽子 大阪大学名誉教授 (11章 pp.174-181)
大関洋平 東京大学大学院総合文化研究科准教授 (12章 pp.182-190)
行田 勇 大妻女子大学比较文学部教授 (14章)
松山哲也 和歌山大学教育学部教授 (15章)
田子内健介 埼玉大学教育学部教授 (16章)
千葉修司 津田塾大学名誉教授 (18章 pp.284-297,25章 pp.498-506)
梅田紘子 武蔵野学院大学名誉教授 (滨痴部扉,17章)
大名 力 名古屋大学大学院人文学研究科教授 (18章 pp.268-283)
藤井洋子 日本女子大学名誉教授 (V部扉,19章 pp.299,310-315)
早野 薫 日本女子大学文学部教授 (19章 pp.300-309,316-317)
植野貴志子 ノートルダム清心女子大学文学部教授 (20章 pp.318-337)
重光由加 東京工芸大学工学部教授 (20章 pp.338-359)
浅井優一 東京農工大学大学院工学研究院准教授 (20章 pp.360-385)
八木橋宏勇 杏林大学外国語学部教授 (21章 pp.386-401)
多々良直弘 桜美林大学リベラルアーツ学群教授 (21章 pp.402-419)
髙梨博子 日本女子大学文学部教授 (22章 pp.420-437)
成岡恵子 東洋大学法学部准教授 (22章 pp.438-451)
砂川千穂 Welocalize,Inc., 前テキサス大学 (23章 pp.452-475)
伊藤益代 福冈大学人文学部教授 (痴滨部扉,24章)
成田眞澄 津田塾大学総合政策研究所客員研究員 (25章 pp.488-497)
江头浩树 大妻女子大学比较文化学部教授 (付録滨用语解説)

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